2010年7月27日
手仕事と天然物
6月に入って、ラベルデザイン、ロゴデザインなど筆文字が必要な仕事の依頼が集中したため、久々に筆と紙を買い足しに走りました。
「上品さ」、「繊細さ」、「歴史の重み」、「親しみやすさ」、「辛さ」、「やわらかさ」… など
表現するものの違いによって、かすれやにじみ、強弱などを調整するため、これまでいろんな筆と紙を試しながら、自分で 「これ!」 と思えるものを選んできました。
筆も紙もいろんなものが出ていて、ぱっと見ただけでは違いがわからないのですが、紙でいうと、やっぱり手漉きの風合いは独特で、他にはない書き味のよさを実感しています。
以前、「手漉きの風合いを実現しました」というコピーの入った機械漉きの紙を使ってみたことがありますが、実際に書いてみると全然違っていて。
紙の凹凸など見た目はなんとなく似ていても、墨の吸いが強過ぎてわざとらしい仕上がりに。
先日、その話をある日本料理店のご主人に話したら、「あぁ、魚も同じですねー」とおっしゃっておられました。
「いくら養殖技術が発達しても、天然物の“味の力”には勝てない。」
他のものを試してみて分かることですが、価格は、やはりそれ相応の価値を表していると思います。
「ほんまもん」には感動がありますね。